交通事故の外傷には腰の捻挫もあります。

交通事故の外傷は一般的に、よく首にコルセットが巻かれている頸部捻挫をイメージしますが腰の外傷もあります。大体の場合は頸部と同じように、捻挫を引き起こします。原因も頸部と同様に強い外力が後方から掛かり、むち打ち状態となるためです。

車が全損するような衝撃が強い事故のケースによく見られます。初診時は頸部だけでなく腰部も検査したほうが良いでしょう。

むち打ちによる外傷のメカニズム

頸部や腰部の捻挫は、自動車のシートに座っている状態で後方から外力がかかると発症します。メカニズムはシートに座りシートベルトをする事によって、下半身がシート固定されます。後方から強い外力がかかるとシートベルトをしていても、一旦体は前方に振られます。

前方に振られた体は反動で今度は後方に振られ、その時に頸部や腰部に圧力がかかり外傷を引き起こすのです。腰部捻挫の場合はより強い衝撃がかかると、むち打ちの振り幅がより大きくなり、腰部にダメージを及ぼす事になります。

後方から追突され自動車の車軸が変形する様な場合は、最初は痛くなくとも頸部と共に検査をする事をお勧めします。

むち打ちによる頸部捻挫と腰部捻挫の症状違い

むち打ちによる頸部捻挫と腰部捻挫の症状は各部違います。頸部捻挫は個人差もありますが、頭痛、めまい、吐き気、頸部の鈍痛、圧痛、肩から腕にかけて痺れなどです。腰部捻挫の症状は腰部の鈍痛、圧痛、起立痛等の運動痛、臀部から下腿部にかけての痺れなどです。

いずれも症状の度合いは個人差があるので、一概に初見時の患者の外見から判断できません。

丁寧な問診を行い、自動車の損害状態を把握したうえでの診断が必要でしょう。何故なら来院した交通事故患者を、外見で診断し軽視する医師が多いからです。皆が担架で運ばれてくる患者だけではないのです。

高齢者に多く見られる交通事故の特徴と安全運転の心得

むち打ちによる腰部捻挫の医科で治療方法

むち打ちによる腰部捻挫の治療方法は、まず医科では整形外科で診察を受けます。医師による診察を受け、レントゲン、MRI、CTなどの検査を受けたのち、再び医師の診察を受け検査結果による腰部の診断がされます。診断結果により治療の方針が決められていきます。

患部に痛みを訴えている場合は鎮痛剤や湿布薬、塗り薬などが処方されます。1週間位は患部に炎症がある場合があるので、様子を見てリハビリが始まります。低周波や干渉波、レーザー、腰部のけん引などの理学療法機器の治療をして、作業療法士や理学療法士がいる病院では手技による施術も行われます。

ここで重要になってくるのは上記で触れたように、医師の判断です。上記のような軽視した診断をされた場合は、丁寧な投薬やリハビリが期待できません。セカンドオピニオンもあるので思い切って病院を変えるのも1つの手です。

むち打ちによる腰部捻挫の整骨院での治療方法

どうも病院は待ち時間も長いし、リハビリも気軽に行ける感じがしない方は整骨院が良いでしょう。整体院などは保険が使えず、損害保険会社とも協定が無いので敬遠されます。整骨院の通院は最初から出来るものではありません。

損保会社が支払いをする事になるので、必ず病院での検査が必要です。検査をした後、上記ように気軽に行きたい旨を損保会社に伝え、損保会社から整骨院に確認の連絡をしてからの通院となります。少々面倒ですが第三者行為による負傷なので仕方のないところです。

ちなみに、接骨院でも同じシステムで治療できます。名称が違うだけで内容は全く同じです。治療方法は柔整師より問診や触診をされ、診断を受け治療方針を決めていきます。医科と同じように最初の1週間は炎症があるので軽い手技による施術を受けます。

並行して冷湿布、低周波、干渉波、レーザーなどの施術もおこなわれます。一般の整骨院は予約制のところは余りないので施術時間内であれば、いつでも気軽に通院できるのが利点です。

むち打ちによる腰部捻挫の自宅での過ごし方

むち打ちによる腰部捻挫の自宅での過ごし方は、とりあえずある程度痛みが治まるうちは安静を保つ事です。折角治療や施術を受けても少し良くなったからと言って、無理な仕事や運動をしていたらいつまで経っても症状が改善しません。

しかしこの安静を保つ事が一番厄介なのです。普通働いている人なら、仕事を休んで静養をするなんて事はありません。損保会社から休業補償は出るものの、それは示談が終わってからの話です。自動車の修理費、傷病手当、示談金は示談が終わった時点で貰えるのです。

損保会社は小出しにはしません。仕事はしょうがないとして、家では極力安静に努めた方が良いでしょう。スマホや深夜までのテレビ鑑賞は、頸部に負担がかかり、筋膜の繋がりで腰部にも影響を及ぼします。ストレッチも自分で判断せずに、医師や柔整師の指示が出てからおこないます。

早く症状を改善させるためには、自宅での過ごし方も大事になってきます。

通院しても症状が余り改善しない場合は

通院の頻度や自宅での過ごし方にもよるのですが、余りにも症状の改善がない場合はセカンドオピニオンをお勧めします。症状の改善が見られないのに、いつまでも同じ治療や施術をしている病院や整骨院は、患者に対してきちんと向き合っていない証拠です。

外見の外傷がみられないため適当に処置する病院や、営利目的のためチェーン店経営の整骨院で若い柔整師に院長を任せているというケースにありがちな事です。外見からの判断による軽視した診断や治療と、若くて経験不足による施術能力の低下はよく見られます。

損保会社は治療期間に一定の目途をつけているのが通例です。症状の改善は個人の差もありますが、1ヵ月~2ヶ月の間に症状の改善が見られなければ、損保会社と交渉して病院や整骨院を変えた方が良いでしょう。症状が改善しないまま通院、治療を打ち切られ、示談交渉がもつれ裁判所での調停や裁判になる場合があるからです。

安心できる病院、整骨院の見分け方。

病院を選ぶ場合はどこを選ぶかは迷うところです。救急車で担ぎ込まれた場合は選びようがありませんが、追突事故の場合はすぐ症状が出るとは限りません。そこで病院を選ぶ時間は多少あるので、リサーチしておくのが重要です。

意外に病院や整骨院事情に詳しい、損保会社の人に聞いてみるのもいいかもしれません。損保会社から評判の良い病院、整骨院は大抵優秀な先生達が多いからです。早く患者を治せば治療費が少なく済むので、保険会社としては嬉しい限りです。

後は通院歴のある人達から多くの口コミを聞く事です。個人の評価は千差万別ですが、好評が多いところはより良い治療が出来る確率が高いといえます。