高速道路での交通事故

高速道路は、自転車や歩行者が通行できない自動車専用道路であり、信号もないため一般道路より運転しやすく危険が少ないと思われがちです。しかし実際は高速道路での事故は後を絶たず、自動車が高速で走行しているので事故が起こった時には重大事故を引き起こす可能性が高くなります。

安全に高速道路を通行するためには、高速道路でどのような事故が発生しやすいか、事故を防ぐために注意できることは何か知ることが大切です。

ガードレールや中央分離帯への衝突

ガードレールや中央分離帯への衝突事故の主な原因は、スピードの出しすぎや雨天時のスリップです。スピードの出しすぎによってハンドル操作ミスをしたり、スリップで車がコントロール不能状態に陥ったりすることで事故が起きます。

衝突時に周りの車を巻き込み多重事故に発展してしまうこともあり、また衝突の衝撃によって、車外へ放り出されてしまったりする可能性もあります。車外へ放り出される原因は、シートベルトの未装着です。特に後部座席に乗車している人のシートベルト未装着が多く見られます。

車外へ放り出されると、固い路面にたたきつけられたり、後続車にひかれたり、さらに重大な事故につながってしまうことも少なくありません。全席シートベルトを着用することで車外への放り出しを防ぐことができます。

停車している車、路上の人に衝突

高速道路では歩いている人や停車している車はいないとドライバーは思い込んで運転していることが多いでしょう。しかし、故障や事故などの理由で高速道路上で車が停車していたり、降車した人が歩いていたりするケースがあるのです。

このような停車中の車や降車した人に後続車が追突する事故も多く発生しています。

渋滞最後尾への追突

渋滞の発見が遅れて、あるいはわき見運転などで渋滞に気付かずに最後尾へ追突してしまう事故です。最後尾の1台だけでなくその前の車を巻き込んだり、追突車両の後ろの車がさらに追突してくるなど多重事故、玉突き事故に発展してしまうのがこの事故の特徴です。

信号もなく変化があまりない高速道路での運転は単調で集中力が欠けてしまいがちです。

前方の状況に注意しながら走るように心がけ、集中力を保てるよう適度に休憩をとる必要があります。また自分が渋滞の最後尾になったときはハザードランプで後続車に知らせることも追突回避につながります。

逆走車との正面衝突

近年では高齢者ドライバーの高速道路逆走が多発しています。主な原因はインターチェンジやサービスエリアからの勘違いによる侵入です。逆走車との正面衝突は高速で走っている車同士の追突なので大事故につながります。

逆走事故を防ぐために標識の見直しなど逆走を防ぐハード面からの改良が進められています。高速道路を利用するドライバーは、特に慣れない場所を走行する時には逆走をしないようインターチェンジやサービスエリアで標識をよく見て注意する必要があります。

このような危険運転の中にはあおり運転・無理な追い越し・割り込みも含まれます。日頃からお互いマナーを守り、譲り合いの精神で運転することが大切ですが、高速道路ではそれらのことをさらに肝に銘じて運転することが事故のない安全な走行につながるでしょう。

交通事故で子どもが被害者になってしまった場合

道路上の落下物によって引き起こされる事故

高速道路上には木材や建築資材からビニールなど様々な落下物が落ちていることが報告されています。これらは車の積み荷から落下したものですが、車の整備不良などが原因で車から落下した車両部品も落ちています。このような落下物をよけきれず乗り上げてしまったり、よけたはずみでガードレールにぶつかるなどの事故が発生しています。

荷物を運ぶドライバーは積み荷が落下しないように確実に積載することが落下防止になります。

簡易的な中央分離区間での反対車線はみ出し

高速道路には、中央分離帯がなく簡易的なゴム製のポールなどで区切られた片側1車線の区間が存在します。このような区間では、わき見など何らかの理由で反対車線へはみ出してしまい正面衝突する事故が頻繁に起こっています。

簡易分離区間を走行するときは、より一層の注意が必要です。一部の区間では反対車線へのはみ出しを防ぐために、ゴム製のポールからワイヤーロープへの変更を実施しています。

安全に走行するために出発前の点検をする

高速道路を走行する前に車の整備・点検をかかさないことが大切です。故障によって高速道路上に停車する事態を防ぐことができます。また車からの車両部品落下防止にもなります。発煙筒・停止表示機材も忘れずに携行します。

燃料切れで高速道路上で停止することがないようにガソリンを満タンにすることも重要です。安全に走行できるように点検すること、それでも何らかのアクシデントが起きた時のために準備をしておくことがドライバーの心得です。

安全に走行するために走行時のルールやマナーを知る

速度制限を守ること、車間距離を十分にとることが高速道路の安全な走行に必須事項です。速度制限は天候や道路状況によって変化するので速度標識を見逃さないようにすることが大切です。十分に車間距離をとることによって追突を避けることができます。

走行中は追い越し車線を常に走行することは避けるべきです。追い越しを終えたら速やかに走行車線に戻ります。追い越し車線ばかり走ることは渋滞を引き起こしやすくなり、速度の出しすぎにもつながります。また、逆走しない、駐停車しない、路肩を走らないといった基本的なルールを守ることが大事です。

もしアクシデントが起こったら

故障や事故などで高速道路上に停車する場合は、ハザードランプを点灯させて路肩に停車します。次に身の安全を確保しながら発煙筒や停止表示機材を車の後方に設置して後続車に停車中であることを知らせます。停車した車に後続車が追突してしまった事故では、発煙筒や停止表示機材が置かれていなかったケースがほとんどです。

トンネル内では発煙筒の使用はやめ、停止表示機材だけ設置します。停車した車の中に乗ったままでいることは避けなければなりません。もし後続車が追突してきたら中に乗っている人も危険だからです。降車した後はガードレールの外に出て通報した後、安全を確保して救助を待ちます。

ガードレールの外で待つ場合、停車した車の後方で待つようにしましょう。車の横、あるいは前方に人が立っていると、後続車が停車した車に追突してしまった時に巻き込まれる可能性があるからです。高速道路は本来は車が止まらず人も歩いていない場所です。

やむを得ず停車する場合は危険が大きいことを十分に理解して後続車の追突などの事故を防ぐようにしましょう。